消えるボールペンでお絵かきしよう! フリクションの時短ワザ

こすると消えるボールペン「フリクション」すっかりおなじみになりましたね。

シャーペンとボールペンの中間的な文具ですが、実はこれ、画材として使っても便利です。

それも、各家庭にある、とある家電製品と組み合わせることで画期的な効果を発揮します!

こんにちは、トラノです!
さっそくですが、先輩、説明するときにもったいぶる、悪い癖がありますよ?
おはようございます!セッジです
…って、えっ?
けっこう、そういうところ多いと思いますよ?
そ、そう…。
じゃあ、答えいいます。フリクションと組み合わせると画期的になる家電とは、ドライヤーのことです!
えっドライヤー??

フリクションとピグメントライナー


今回使用する画材をご紹介します。

フリクションは結構気に入っている製品です。
今回使用するのは水色のペンだけですが、普段筆入れには写真の4色を入れています。

シャーペンでも良いのですが、こすれていくうちに薄くなったり、粉がふいて紙面全体が汚れていくこともあり最近はあまり使っていません。

フリクションの場合はインクですからそのようなことはありません。

また、画材として考えると、私のように迷い線(一つの線を何本も試行錯誤する)が多いタイプの絵描きには非常に助かります。

しかし、熱によってインクが消えてしまうのでは原稿としては使えません。

そこで下描きとしてはフリクションを使って試行錯誤し、仕上げには簡単には消えないインクを使います。

私はSTEADLERのピグメントライナーを使用しています。

ピグメントライナーは水性ですが顔料インクを使用しています。
乾いてしまえばにじみにくくなるので、水彩絵の具などとも相性の良いサインペン(ミリペン)です。

一般的なサインペンは、キャップをはずして放置していると乾いて使えなくなりますね。でもピグメントライナーは特殊なインクを使用しているため、なんと約18時間はキャップを外したままでも大丈夫です。

フリクションで下描き

水色のフリクションで下描きをします。
軽く陰影をつけていますが光の方向を検討しているだけなので、最終的には使いません。

普通のボールペンであれば一発勝負なので失敗したらそこで終わりです。
また、迷い線が多ければ輪郭線がどんどん太くなっていってしまいます。

しかしフリクションであれば、失敗してもフリクション消しゴムで消すことができます。

なにより消すときは鉛筆・シャーペンのように消しゴムで炭を吸着させているわけではなく、インクが熱で消えて行っているだけなので、紙もほとんど汚れません。

難点はボールペン先は鉛筆などより硬いので紙面上に溝が残ってしまうことです。
しかしながら、かなりゴリゴリやらなければ気にならないレベルだと思います。

こうして何度かの試行錯誤の上に描いた下描きが以下のものになります。



ピグメントライナーでスミ入れ

画面の奥の男性はプロジェクターで投影されている感情の無いNPCという設定です。

画家のアルゴリズムにしたがって、遠→中→近の順でスミ入れをしていきます。
この画面の中ではNPCが一番遠いのでここからスタートしました。



次は背景の線を引いていきます。
パース(遠近法)はやや適当に決めていますが、直線はもちろん仕上げですので、定規を当てて引いています。


男女主人公2人は、なんとなくふわっとした設定を娘に伝えて描いてもらったものです。
娘が描いてくれたのはバストアップでしたので、胸より下は私が想像で描いています。

前述したように私がキャラクターを描くと特に迷い線が多くなるので、スミ入れはそれを整理する意味もあります。

フリクションのインクの上にピグメントのインクを上乗せした場合何か化学変化のようなことが起きるかもしれないという不安もありましたが、特に問題もないようです。



ドライヤーで乾燥と消去を同時に行う

さて、スミ入れが終わりました。
ここがドライヤーが登場する画期的なところです。

これまではモノクロ画を描くときは、鉛筆やシャーペンで下描きを描いていました。

スミ入れがされたら、下書きの線は不要になりますので消す必要があります。
ここでスミが完全に乾いていれば問題ありません。

しかし生乾きだったりしますと、消しゴムをかけたときにスミが伸びてしまったり、消しゴムに余分なインクが付着して原稿を汚してしまったりすることがあります。

フリクションで下描きをした場合はここでドライヤーを使います。
ピグメントのインクを乾かすつもりで熱風を当ててみます。


すると、ピグメントのインクが乾くだけでなく、フリクションのインクがどんどん消えていくのです。

必要なインクを乾かすのと、不要なインクを消す、という処理が一つの工程でできることになります。

消しゴムで消すとどうしても汚れてしまう事がありますが、フリクションとドライヤーの組み合わせは非常にキレイな仕上がりです。



陰影を付けて仕上げ

最近のラノベとかを拝見しますと、薄墨か、または一旦カラーで描いたものをグレーに変換しているようです。

私は最近モノクロでイラストを描くときは、陰影付けをすべてハッチング(一定の面を平行線で埋める技法)でやることにしています。

昔の小説のイメージなんでしょうか、こういう線で陰影を付けるのがなんとなく気に入っているのです。



最後に

フリクションを下描きに利用する方法をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

この方法を使うことで絵の仕上げ時の失敗が相当減ります。

また、なによりもわずらわしい消しゴムかけから解放されるので、モノクロで線画を描いている方にはうってつけの方法ではないでしょうか。

フリクションインクは約60度以上の熱で消えるように作られています。
フリクション消しゴムで余分なものを消しているときに、ふと、

「摩擦熱で消えるなら、ドライヤーを当てても消えるんじゃないだろうか」

と考えて試してみたところ、想像以上にキレイに消えてくれたことから、今回の方法を思いついた次第です。

ほぼ記事を書き終えてから検索してみたところ、同じようなことを考えた方は他にもいて以下のようなまとめができていました。

電動消しゴムの先をフリクション消しゴムに改造したり、なかなか面白いのでこちらもあわせてご覧になると良いかもしれません。


フリクション、アナログでありながら最先端で面白いですね!
先輩も着目点が面白いですが!
(これ褒められてるのかなぁ…?)
熱で消せるというのもカンタンでイイですが、やっぱり紙面を汚す可能性が低くなるというのが一番のメリットだと思ってます!
このブログ他にもアナログ画材の記事があるので、そちらは見ていないようでしたら、もう一つの記事もどうぞー!
最後までご覧いただきありがとうございました!また他の記事でもお会いしましょう!





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